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ミラ・ショーン:クリスチャン・ディオールとピエール・カルダンの狭間で

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ミラ・ショーン(Mila Schon)は1919年に旧イタリア領のユーゴスラビア、ダルマジオのトルーで上流階級の家に生まれたファッション・デザイナー。イタリアのオート・クチュールを代表する女流デザイナーの1人です。

経歴

第2次世界大戦後、共産主義化した母国から、両親とともにイタリアへ移住。裕福な男性と結婚した後、1950年代後半に、毎シーズン、クリスチャン・ディオールクリストバル・バレンシアガなどで服を仕立てました。確かな技術はクリストバル・バレンシアガを思わせ、適応性の広さをクリスチャン・ディオールに比較されるのは、その所以です。
1958年にミラノで小さなアトリエをオープン。オート・クチュールの顧客として得た知識や、その特別注文の服に自ら手を入れていたセンスを駆使し、当時流行の中心だったパリのデザインをイタリア流に解釈して人気を博し、1960年、1970年代を通じてもっとも重要なデザイナーの1人になりました。
1965年フィレンツェのピッティ宮で初コレクションを開き、1966年にはミラノのモンテナポレオーネ通りに店舗を開く。以後、この通りはミラノの高級ブティック街として発展していきます。さらに、ローマやフィレンツェにも店舗をオープン、1967年にはアメリカでコレクションを発表し、人気を得ました。

1968年撮影 ミラ・ショーン 描く 異なる色合いを挿入したリバーシブル

1968年撮影。ミラ・ショーン「描く」。異なる色合いを挿入したリバーシブル(double faced piece) via Heritage | Mila Schön

1971年にメンズ「ミラ・ショーン・ウォモ」を発表。プレタ・ポルテへの進出は1972年と早い方で、この年「ミラ・ショーン・ドゥエ」が発表されました。日本へも他のイタリア・ブランドの先鞭を切って、1983年に日本社を設立し、翌年には同社専属のテキスタイル工場を設置。最近では若いデザイナーがチームを組み作品づくりにあたっており、コレクションも若々しくなっています。

作品

作品では、リバーシブル地で作ったスーツやコート、ビーズをふんだんに使ったイヴニング・ドレス、完成度の高いテーラリングなどが有名。また、イタリアらしいシンプルな長く着用できるデザインを特徴としている。

1975年撮影 ミラノのアトリエ 春夏キャンペーン

1975年撮影。ミラノのアトリエにて、春夏キャンペーン中。 via Heritage | Mila Schön

テクニックでは、1枚目の写真「描く」にあるように、ダブル・フェイス・ウールを用いた高度な縫製技術や、皺になりにくいしっかりした仕立てなどに定評があります。著名な顧客に、ジャクリーヌ・オナシス、ジェーン・エンジェル・ハードらがいます。「描く」を見ていると、私にはクリスチャン・ディオールよりもピエール・カルダンの作品に近い気がします。
ミラ・ショーンの特徴は、女性の一瞬一瞬の立ち居振る舞いに最も美しい姿が現れるという理念にもとづいていることにあります。女性のドレス・アップを静的にとらえるアンドレ・ローグとは対照的に、ミラ・ショーンの作品には動的な要素が溢れています。

関連リンク

  • Home Page | Mila Schön – ミラ・ショーンの公式サイト。Collection、Atelier、Heritage、Pressなど。
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いろんなファッション歴史の本を読んで何も学べなかった残念なファッション歴史家。パンチのあるファッションの世界史をまとめようと思いながら早20年。2018年問題で仕事が激減したいま、どなたでもモチベーションや頑張るきっかけをください。

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