このページでは「婦人画報」1966年11月号に掲載されたパッチワーク風のドレスを紹介しています。
特集は「カラー・コーディネート」、カメラは藤井秀喜、デザインはルリ・落合(落合ルリ)によります。文章は現代文に訳してまとめています。
意外な色を組みあわせたドレス:ルリ・落合
リード文要約
余った布切れを寄せ集めたドレスではありません。意外な配色効果を楽しむデザインです。
無地はもちろん、水玉模様、花模様、幾何学模様、縞や格子にも飽きたら、それ以上の素材がほしいと思いませんか。色彩構成の常識では考えられない変な色、合わなないと思いこんでいる色も、組み合わせの分量と配置によって、全く新しい美しさが生まれます。左右対象の必要もありません。全体として美しい配色ならOK。
デザイン上の注意は、先にペーパー・デザインしないことです。実際の切れ地を色々と置いてみて発展させ、その上で紙にデッサンするのがコツ。ただし、同質の布地を使ってください。そうすると、柄が明るくても暗くても、色彩の質が同じだからしっくりきます。二つのワンピースは柔らかいジャージーです。ウール・ジョーゼットで作ったイヴニング・ドレスです。
作品批評
大胆な配色に目を奪われました。布の継ぎ目も3点に直線や曲線と色々あってワンパターンにはまっていません。肩に注目すると3点ともセットイン・スリーブになっています。その分、スリムな印象。このようなパネルの並べた作品は1960年代を想像させますが、3人のモデル顔にも当時の印象があります。1960年代は何を見てもやっぱり可愛いなぁと思いました。
関連リンク
- 岸洋子さんと叔母のこと – bakaフォトラーottiの写真三昧 – Yahoo!ブログ – この作品のデザイナー落合ルリの甥っ子さんの日記です。
- 写真作家・落合マサユキ – 落合ルリの甥っ子さん落合マサユキ氏のfacebookページ。さっそくシェアして頂いて感謝。こういう出会いや共鳴は、最近のインターネットでは珍しくなりました。久しぶりにネットの広がりを楽しく思えた瞬間でした。
追記
私が落合ルリさんのデザインした衣装の写真をスキャンして、少々コメントを書いて、サイトにアップ。この衣装は面白いからルリさんを調べたところ、上述のYahoo!ブログの存在が分かりました。落合ルリのプロフィールなどを書かれていたので、ご挨拶と記事の紹介。そしたら私の記事をシェアして下さりました。
今も少し調べると、落合ルリはタケオキクチの師匠ということも分かってきました。1950年代以降に刊行されたファッション辞典8冊をざっと見ましたが、載ってません。もうちょっと、1950年代か1960年代の雑誌を見ないと詳細は見えて来なさそうです。来年の仕事が一つ増えた感じで、テンション上がってます(笑)♪
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