ジャン・キャスグラン(ロンシャン設立者)と会社の歴史

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1948年当時32歳だったジャン・キャスグランが設立したロンシャンの最初のビジネスは、南フランスに自生するブライヤーに牛革を巻いた、たばこバイフの制作から始まりました。

ロンシャンを伝えることは家族の話を書くことです。 革への情熱と家の創設者である無限の創造性を継承したキャスグラン家のことを記すことです。ジャン・キャスグラン。 ハウスは現在、第3世代のキャスグランの手に入りました。長男のジャンはゼネラルマネージャーであり、姉のソフィー・デラフォンテーヌは創造ディレクターであり、兄のオリヴィエはアメリカのショップを運営しています。 via Maison Longchamp | Longchamp France

多角商品化へ : レディス・ハンドバッグ部門の確立

これは後にロンシャン・パイプとして有名になり、その後、好評を博したパイプ、喫煙具アクセサリー、革小物から旅行用アイテムへとそのビジネスは広がりました。そして1970年代に発表されたレディス・ハンドバッグをもって、ロンシャンの知名度は不動のものとなります。

ブランド・ロゴをとりまくエピソード

パイプのビジネスが軌道に乗ったころ、ジャンは個性的で特色あるブランド・ロゴとして、家業にゆかりのある風車小屋(キャスグラン家は1789年のフランス革命以前に溯る、製粉業を営む富裕な商家)をモチーフにしようと考えました。しかし、既に別の事業を営む従兄弟の一人がそのモチーフを使用していました。

ロンシャンのロゴマーク via 暮らし~の[クラシーノ]

そこでジャンは、フィールドに風車小屋が建つロンシャン競馬場に思いを巡らせ、ターフを駆け抜ける馬のごとく美しく颯爽とあれ、との祈りを込めて、ロンシャンの名と現在のロゴ・マークを考案しました。

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息子フィリップへの経営継承 : 2代

ジャンの成功は息子フィリップに引き継がれ、海外への進出・アイテムの増加・ベストセラー製品の誕生などを実現させ、ビジネスの幅を広げるフィリップ・キャスグランはロンシャンをワールドワイドな成功へと導きました。

ジャンからの技術継承

経営者であるのみならず、自らを「クリエイター」だと称するキャスグラン社長は、父君先代キャスグラン氏について様々なことを学んだうち、より良い製品を作るために素材の勉強と、その素材から考えられるあらゆるバッグのデザイン画を描かされたことが何よりの修行だったといいます。

イル・オ・トレゾール via ロンシャン・ジャパン株式会社

フィリップの考えるロンシャンのポリシー

父の教え通り、素材を選ぶ徹底した眼を持つ息子は「我々ロンシャンはブランドであると共に、クリエイター、どんなに斬新なデザインでも、素材の持ち味を活かせないものは製品にしないし、使い勝手が悪ければ何度でもデザインをやり直させる。皆に日常的に使ってもらえてこそのバッグを、最高の品質で創り出すのだ」と語ります。これが社長以下ロンシャン社全スタッフのポリシーである。

ミシェル・キャスグランの経営参画

1999年に社長夫人であるミシェル・キャスグランが「ビジネス・ウーマン・オブ・ザイヤー」を受賞しました。この賞は1 983年からパリ商工会議所が、企業の第一線で活躍しその名を世界に広げ成功に貢献している女性に贈る賞です。13人目の受賞となったキャスグラン夫人は1980年に夫のフィリップと共に共同支配人としてビジネスに携わり、ブティック経営とその拡大にカを尽くしました。

彼らの子供たちも、今やロンシャンの要職につき、夫妻の、そして「ロンシャン」の後継者として大きく成長しているファミリーの結束から生まれる力もまたロンシャンのブランドとしての力の一つになっています。

ミルフィオリ(クリスタルビニール) via ロンシャン・ジャパン株式会社

イザベル・ギヨンがチーフデザイナーへ : 1989年

近年、1989年にイザベル・ギヨンがチーフデザイナーになって以来、ある自分自身が持ちたいと思うバッグを一貫してデザインし続けています。20代の層をはじめとしてワールドワイドで定着してきてきました。

大事なことは、クラシックをックに新しいルックを与えて、今のラインが完成する。ロンシャンのバッグはキャリア世代の女性に急激に支持さnるようになった。仕事をもっている女性でワールドワ家族3世代で持てるライフスタイルブランドとしての戦略は、ロンシャンの定番シリーズは良質のベーシ時間を超え、シーズンの流れがある進展させること・かぎり永遠につづくものです。時代のトレンド、時の人のニーズに合ったシーズンコレクションと、愛されつづけるクラシックなラインとのバランスをロンシャンは大切にしていす。(イザベル・ギヨン談)

そのイザベルでさえ、「企画会議は真剣勝負です。どんなに自信のあるデザインであっても、素材を活かしきれていない、縫製上の無理が多い、機能的ではない、など、社長に厳と語るしくチェックされることもありますから」。

常に妥協を許さない徹底した素材とデザインの調和が、いるロンシャンの明日をクリエイトしています。

自社工場へのこだわり

確固としたブランドポリシーから生まれる製品は下請けに出されること無く、パリからTGVと車で約3時間のところにあるセグレ工場を中心に、全世界の自社工場で一つ一つ生産されます。

20.000㎡の敷地面積を持つ自社工埸では、革のストック→裁断一加工→縫製一仕上げ→出荷と行程に沿って作業する部屋が区分され、より効率よく商品を提供できるように計算しつくされています。自社工場での生産は、徹底した商品・品質管理と適正設定ができるコストパフォーマンス、より時代のニーズに合った商品の供給とを可能にしています。

Longchamp : Nouvelle Collection 2005

世界的ブランドへ : 2000年代

2000年代初頭にロンシャン社の従業員は1,000名を数える企業に拡大しました。過去5年間で売上げは2倍に増えました。そのうち全世界に輸出された売上げは40%を占めます。商品展開も2,500アイテムに渡り、その勢いが注目を集めるブランドとなった。

日本での展開

1999年4月にはパリ・サントノレ本店プティックを同じ通りに250㎡の広さで移転リニューアルオープンし、続々と世界中に販売拠点を広げ、ますます勢いづき留まることを知りません。。日本でも銀座本店(1999年9月)、ロンシャン表参道(2002年8月)、フラッグシップ・ロンシャン銀座(2002年9月)、ロンシャン元町(2004年2月24日)と4つの路面店を中心に、全国主要百貨店で商品を販売しています。

最後に

今後ますます世界各国に進出して行くロンシャンは、そのブランドロゴさながらに颯爽とファション界を駆け抜けて行きます。

トートバッグ(ミルフィオリ)(ナイロン)via ロンシャン・ジャパン株式会社

ロンシャン・ヒストリー : Hlistoire Longehannp

  • 1948…フランス人のジャン・キャスグランによって創設。皮巻パイプを国内外で販売ホルダー、他のアイテムを含む愛煙家のアクセサリー展開のレンジを広げる
  • 1955…革小物を手がける
  • 1957…セグレに工場を建設し、サンフィアクル、パリ、プロバンスの職人を当地に集める
  • 1960…ラムスキンのトラベルアクセサリーを手がける
  • 1970…ナイロンレザーのラゲージラインとエキラ・バッグを考案
  • 1975…レディスハンドバッグシリーズ Veau Foulonne の誕生
  • 1979…ブティックを香港にオーフン
  • 1980…ジャンの息子フィリップが経営に参加
  • 1988…ロンシャンブティック2号店をサントノレに出店
  • 1989…新ブティックを香港と日本にオープン
  • 1990…ドイツの子会社ロンシャンGMBH設立し、ベルトと、グロープを手がける
  • 1991…ブリュッセルにブティックと子会社を設立
  • 1992…シルクスカーフとネクタイを手がける
  • 1993…バリ2号店をコロンビエに出店
  • 1994…ナイロン折りたたみ「プリアージュ」、スウェードを手がける
  • 1996…アメリカ子会社、ロンシャンUSAを設立
  • 1997…セグレに15.000㎡の工場の着工開始
  • 1998…ロンシャン50周年記念式典。セグレエ場に4500㎡増設
  • 1999…4月にパリサントノレ本店を移転。250㎡の広さでリニューアルオープン、同年7月にNYマジソンアベニューにブティックオープン、9月に東京銀座に日本初の路面店「ロンシャン銀座本店」オープン、11月にイギリスロンドンのボンドストリートにブティックオープン。
  • 2000… 7月にベルギーブリュッセルにブティック2号店をオープン、フランスのエルネに自社工場を新設(既存のセグレエ場より車で約1時間)、8月にカンヌと上海にブティックオープン
  • 2001…3月に日本子会社、ロンシャン・ジャパン株式会社を設立、7月にComité Colbert(コルベール委員会)の一員となる
  • 2002…8月に東京青山に「ロンシャン表参道」ブティックオープン
  • 2002…9月に東京銀座春海通り沿いに銀座で2店目の「ロンシャン銀座」オープン
  • 2004… 10月にホームページ longchamp.com にカスタマイズオーダーの【E-ブティック】を開設
  • 2004…2月に横浜の元町に「ロンシャン元町」ブティックオープン

タルポリノ via ロンシャン・ジャパン株式会社

Longchamp : Nouvelle Collection 2005

Artitide ~ カラーリング・エモーション

Art(美)とAtittude(姿勢)を融合させた2005年春夏テーマは「ARTITUDE~カラーリング・エモーション」でした。
持っているだけで楽しい気分になれる、そんなバッグが揃いました。パワーを感じさせるほど鮮やかなカラーリングやグラフィックプリントで表現するエネルギーが、今シーズンのロンシャンの源です。

Nouvelle Collection 2005 via Longchamp 2018年11月5日撮影。


このコレクションで出品された一部の作品はこのページで随時挿入してきました。これらの説明を加えておきます。左上、右上、左下、右下の順で紹介しますね。

イル・オ・トレゾール

ロンシャンのスカーフにあった柄から生まれたこのバッグは、埋蔵された宝物を探しにいきたくなってしまうような夢あふれるデザインです。シリーズ名はフランス語で「宝島」の意味。マルチカラーのコットン素材とヴォーフローネのカラフルでユニークなレザーコンビネーションが、この夏の楽しい気分を盛り上げます。さあ、帆を上げて出発進攻!(素材:コットンキャンバス×牛革)

ミルフィオリ(クリスタルビニール)

ムラノ島でつくられるヴェネチンガラスに咲く千の花「ミルフィルオリ」。丸みを帯びたフォルムで、まさにヴェネチアンガラスのような透明感のクリスタルビニールに、ミルフィオリのアクセントがデザインされた小さなボーリングバッグ。その特徴的な模様の楽しさ、鮮やかさ、カラーリングのエスプリから生まれた新しいシリーズです。他に、コットン素材やナイロン素材でもさまざまなモデル展開をいたします。(素材:クリスタルビニール×牛革)

トートバッグ(ミルフィオリ)(ナイロン)

ルーペで覗いたような大きなミルフィオリをアクセントにプリントされたマキシートート。お揃いのミニショルダーもあります。(素材:ナイロン

  • クラッチ(スパイダーナイト)。(素材:ポリエステルサテン)
  • フラットシューズ(テニス)。(素材:コットン)

タルポリノ

幌に使われているターポリン素材を採用し、耐久性と防水性に非常に優れている新しいライン。ボート競技「レガッタ」のエスプリをデザインにフィーチャーし、美ビットなカラーとユニセックスのモデルで展開します。エレガントでスポーティなヴァカンスに最適です。(素材:ポリエステルターポリン×牛革)

公式サイト

https://amzn.to/2DgVfNC

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この記事を書いた人

いろんなファッション歴史の本を読んで何も学べなかった残念なファッション歴史家。パンチのあるファッションの世界史をまとめようと思いながら早20年。2018年問題で仕事が激減したいま、どなたでもモチベーションや頑張るきっかけをください。

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