10月の手芸 セータースーツ:婦人画報1968年10月号
このページでは「婦人画報」婦人画報社、1968年10月号、108頁~113頁に特集された「10月の手芸 セータースーツ」をご紹介しています。
撮影は秋元茂、ヘアスタイルは加藤美容室、使用糸はカネボウ毛糸。
特集リード文
秋の街を、自分の好きなドレスを着てショッピングするとき、それは女の人なら誰でも気に入った時間です。今月お見せするのは秋の街に美しくハーモニーする色を特に選び、手編み、または手編機で編んだセータースーツです。
出典 「婦人画報」婦人画報社、1968年10月号、108頁
各作品
キャメルとともにこの秋人気の、深みのあるレンガ色で、ヒップが見えなくなるまでロングトルソーに。
出典 「婦人画報」婦人画報社、1968年10月号、108頁
この作品のデザイナーは森岡サチコ。
小さなV字衿とふくらんだ袖山がキュートな雰囲気です。
出典 「婦人画報」婦人画報社、1968年10月号、108頁
この作品のデザイナーは小瀬千枝。
どんな色にも顔があるけれど、茶色ほどさまざまな顔を持った色も少ないでしょう。この茶はよく見るとオレンジ、ブルー、緑が入った酒落っ気充分の茶色です。深く打ち合わせた身頃は細く細くからだにつけて編みます。
この作品のデザイナーは岡村嘉子。
このモデルと次のモデルのヘアスタイルは、アップアップしていて、ウォン・カーウァイ『天使の涙』に出てきたカレン・モクに似ています。
これもロングトルソーのカーディガンスーツ。衿明きは高めに、ボケットはいちばん下につけます。ボケットの上まで走った太い縄編みがポイント。スカートは短かく。
出典 「婦人画報」婦人画報社、1968年10月号、111頁
この作品のデザイナーは殖栗昭子。
ビリジャンと青緑の2本取り。このように好きな色を組み合わせて編めるのが手編みのたのしさです。大きな衿のシャツやタートルネックと組み合わせて、カジュアルに着こなしてください。
出典 「婦人画報」婦人画報社、1968年10月号、112頁
この作品のデザイナーは古谷寛子。
流行を上手にとり入れるセンス―大切です
毛糸を小指ほどの太さに何本もとって、アッという間に編みあげてしまう超バルキーのニット、ジャンボ編み。セーターなら5時間あれば編めるのが魅力ですが、ザックリした味をとり入れてデザインすると、すばらしいニットファッションが生まれます。
右はクラシック調ワンピース。衿と胸と袖口のレースが優雅。ジャンボ部分はカネボウ毛糸1005番の4本どりで500g。レースはベルファイン6番100g。費用はあわせて1980円です。
左は、袖とスカートがレース風のジャンボ。カネボウ毛糸405番の4本どり650g(身頃は2本どり)2080円ですみます。カネボウ毛糸は色数が豊富。あざやか。あなたのイメージどおりのジャンボファッションが編みあがります。
出典 「婦人画報」婦人画報社、1968年10月号、113頁
今回紹介したのは珍しくニット。しかも手編みを想定した広告です。したがって宣伝する商品は毛糸となります。モデルが1960年代ヤツレ風になっていて時代を感じます。最後の広告写真ではモデルが視線をレンズから大きく外していて、その分、妖艶です。この写真もニットはかなりミニスカートで、ちょっと今では危なっかしいです。
3作品目の打ち合わせが面白いと思いました。
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