フレッシュ!装道:装道きもの学院
この写真は「婦人画報」1972年9月号59頁に掲載された装道きもの学院の広告です。権威主義的に固有名詞を羅列したがる広告の典型例です。
名誉学院長に安西愛子(参議院議員)、学院長に酒井美意子(マナー評論家)、副院長に滝沢静江(TV「きもの百科」レギュラー出演中)を据え、東京本校・大阪校・名古屋校を開いていました。
通産大臣認可・社団法人全日本きものコンサルタント協会認定校を強調しています。文化庁をはじめとする政府筋パイプ自慢とコンサル協会の掲示からみて、後継学校は装道礼法きもの学院でしょう(学院沿革がありません)。
http://www.sodo.or.jp/
学院と法人
千代田区有楽町1丁目に学院も協会もあります。社団法人全日本きものコンサルタント協会は現在、公益社団法人全日本きものコンサルタント協会となっています。広告には協会認定校と書いていますが、この法人は規模が小さいようで、学院が法人格を取るためのものかと思われます。
かなり自作自演…。
2018年12月16日現在、「公益社団法人全日本きものコンサルタント協会 基本情報|法人検索|非営利法人データベースシステム-NOPODAS」の登録内容のうち「ホームページアドレス」に記された「http://www.kimono-consul.org」は存在しません。また「【マナ検】全日本マナー検定協会」も関連団体として運営しています。これも自作自演気味…。
協会唯一の認定校
法人の協会が唯一認定している学校ということは、協会に参加する学校が少ないはずです。多い割に認定校が1つなら、協会の意義は減少しますから。
装道きもの学院はきものを着るという技術ばかりでなく、和裁、作法、話し方、美容にいたるまで指導いたします。
出典「婦人画報」1972年9月号59頁
結論
ルールを細かくして民衆と着物を断絶させ、複雑なルールを知っている者こそ着物のコンサルタントができるという自作自演ロジック。そのルールを誰からも認知されなくなった時がジ・エンドです。
コメント