ドルマン・スリーブの問題点と種類

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ドルマン・スリーブとは、袖つけ(袖ぐり)がゆったりとして、袖口にかけて細くなったスリーブ(袖)のこと。袖無、七分袖、長袖などがあります。英語表記は「dolman sleeve」。

セットイン・スリーブ(set-in sleeve)、ラグラン・スリーブ(raglan sleeve)とならび、スリーブの代表的な形の一つとされますが、次のような問題をふくんでいます。

この記事ではドルマン・スリーブの問題点と種類を説明します。

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ドルマン・スリーブの問題点

名称の由来はトルコで着用されてきた外套の名称。その袖と同じ構造のものを広くドルマン・スリーブといいます。基本的に蝙蝠風の袖ですが、もともとはルーズな袖の総称と考えられます。

そのうえで、蝙蝠(こうもり)のように襠(まち)をとったものが広く知られているわけです。

したがって、皮肉にも袖の有無がドルマン・スリーブの決め手にはなりません。

ファッション用語は流行販売のたびに意味がズレていく傾向にあります。ややこしいわけです。

ドルマン・スリーブの種類

ドルマン・スリーブにはヴァリエーションが多いです。

  • 肩と袖との縫い目(切替)が無いもの、つまり、袖つけが無く身頃から裁ち出した(身頃の布を袖にまで用いた)もの
  • 逆に、切替(縫目)が肩(つまりセットイン・スリーブ)か袖上にあるもの
  • 袖ぐりの浅いもの、
  • または運動量確保のために襠を入れたもの

等があります。

ドルマン・スリーブと他のスリーブの関係

このうち、肩と袖との縫い目が無いものや、切替(縫目)が袖上にあるドルマン・スリーブは、フレンチ・スリーブ、キモノ・スリーブ(着物袖)と呼ばれる場合も。

ただし、袖が肩部分のみを覆い脇は覆わない袖を全般的にフレンチ・スリーブ(キャップ・スリーブ)という場合もあり、用語は統一されていません。

袖や肩の縫目の有無をドルマン・スリーブの基準にする辞書がしばしば見受けられますが、これは歴史的にみて身頃からの裁ち出しによる蝙蝠風の羽にしてきた風習を反映させてのことで、決定的な基準とはなりません。

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この記事を書いた人

いろんなファッション歴史の本を読んで何も学べなかった残念なファッション歴史家。パンチのあるファッションの世界史をまとめようと思いながら早20年。2018年問題で仕事が激減したいま、どなたでもモチベーションや頑張るきっかけをください。

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