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スリーシーズンのコート:レナウン・ファッション

1960年代ファッション
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スリーシーズンのコート:レナウン・ファッション

このページで紹介するのはレナウン・ファッション(RENOWN FASHION)の広告です。「スリーシーズンのコート」と題し「婦人画報」1973年5月号の58頁~61頁に掲載されました。

  • カメラ:立木三朗
  • ヘア:藤井俊二
  • 協力:美津濃スポーツ
  • 提供:レナウン・ファッション

リード文

一年でいちばんさわやかな季節を迎えたら、ピクニックに出かけたくなります。暖かい陽ざし、さわやかな風、そして新緑の木々のなかで思いっきり深呼吸をしたらとってもいい気持ち。そんなときは薄着をして、軽いコートをはおったらピッタリです。スリーシーズンOKの軽い、おしゃれなコートを集めました。

出典 「婦人画報」1973年5月号58頁

リード文批評

薄着をして軽いコートを羽織ってから、爽やかで清々しい場所にピクニックに出かけるのが順序です。
しかし、リード文の流れは次のとおり物事の順序が逆転しています。ピクニックに出かけたくなって想像していると気持ちよくなって、そういう時はコートを羽織ると似合う。ピクニック先にワードローブがあるかのような印象です。

グレンチェックのコート

スリーシーズンのコート:「婦人画報」1973年5月号

スリーシーズンのコート:「婦人画報」1973年5月号58頁

リード文

グレンチェックのコートは、ウエストにとおしたベルトがポイント。白いTシャツ、パンタロンの上からラフにはおって、ちょっとしゃれて着てみました。手に持ったリンゴの赤い色も引き立て役になっています。5900円 サイズ/7・9・11・13 色/紺・黒・茶・オレンジ

出典 「婦人画報」1973年5月号58頁

リード文批評

ベルトがどのようにポイントなのか説明がほしいところです。ラフに羽織ることと洒落て着ることが同義とされています。
服と果物(食べ物)を色で合わせるのは面白い発想ですが、役立ちません。他の色(紺色・黒色・茶色・オレンジ色)の同一品を着るならどの果物を合わせるべきか、ナビがほしいところ(ほとんど冗談で書いてます)。

ドット柄コート

スリーシーズンのコート:「婦人画報」1973年5月号59頁

スリーシーズンのコート:「婦人画報」1973年5月号59頁

リード文

一面に小さなドットを散らしたかわいいコートです。袖は大きく折って着々しい着こなしを、五月のさわやかさにピッタリのアイボリーの帽于、グリーンのスカーフが全体を引き立てています。犬をつれて早朝の公園を散歩する、なんていうのもいい気持ちですね。5900円 サイズ/7・9・11・13 色/紺・黒・ベージュ・茶・カラシ色・ワイン。

出典 「婦人画報」1973年5月号58頁

リード文批評

「ワイン」には色の字を付けず「カラシ色」には付している点が対照的です。ワインは赤ワインを念頭に赤色に近いワイン色を想定しているのでしょうか、明記されていません。他の3点ではパンタロンに言及があるので、このリード文でも下半身、緑色の膝下ストッキングと白色のパンプスに言及してほしいところ。
このページで紹介している4点はいずれも同じモデルだと思われます。その中でこの写真の表情が一番可愛いです。

千鳥格子のコート

スリーシーズンのコート:「婦人画報」1973年5月号60頁

スリーシーズンのコート:「婦人画報」1973年5月号60頁

千鳥格子のコート。このコートの色は、いろんな色と1組み合わせがきいて便利な色です。ここではあざやかな黄色を着て若々しくしました。6900円 サイズ/12・14・16・18 色/紺・黒・ベージュ・カラシ色・茶

出典 「婦人画報」1973年5月号60頁

リード文批評

「カラシ」にはこちらでも色が付けられています。どうしてもカラシ自体ではない点を強調したいような印象。ワインなら溢してもよいがカラシは付けるなよということでしょうか…(ほとんど冗談で書いています)。

手描風模様コート

スリーシーズンのコート:「婦人画報」1973年5月号61頁

スリーシーズンのコート:「婦人画報」1973年5月号61頁

リード文

手描きふうの模様のコートは着方しだいで若い人にもOK。とっても軽いし、旅行など携帯にも便利でしょう。帽子もTシャツもパンタロンも、あざやかな赤で統一。かわいいバッグにお弁当を入れてどこかに出かけませんか。5900円 サイズ/7・9・11・13 色/黒・オレンジ・茶

出典 「婦人画報」1973年5月号60頁

リード文批評

アメリカ風を印象づけたいにしても、2本のパンは余計。1点目のリンゴの事例と同じように、衣装と食べ物の関連性が曖昧です。左手に箱を持っている状況では右手だけでパンを持つことになりますが、2本持てるのでしょうか。箱と一緒に持っているのはオレンジと見せかけた蜜柑でしょうか…。

1960年代ファッション
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いろんなファッション歴史の本を読んで何も学べなかった残念なファッション歴史家。パンチのあるファッションの世界史をまとめようと思いながら早20年。2018年問題で仕事が激減したいま、どなたでもモチベーションや頑張るきっかけをください。

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