キャロ姉妹(Callot Sœurs)は、ベル・エポックのパリ・モードを代表する店の一つ。ロシア系の骨董商の娘レジーナ、マルシェ、マリーの3人により、1888年に下着トレースの店を開店したのが始まり。
![イヴニング・コート キャロ姉妹 1900年頃 ウール製 シルク製 ファー製](https://i0.wp.com/mode21.com/wordpress/wp-content/uploads/fd7e2b9fcd5655dc6f0b46f7b6063448-e1520953636582.jpg?resize=365%2C800&ssl=1)
イヴニング・コート(キャロ姉妹制作、1900年頃、ウール製・シルク製・ファー製) via Callot Soeurs | Evening coat | French | The Met
1895年にパリでオート・クチュールのメゾンを創立。以前からの店の特徴を引き継ぎ、当初はリボンやレスをあしらい、入念に仕立てたブラウスやランジェリーのメゾンとして出発。同年、クチュール組合に加盟し、ベル・エポックのグランド・クチュールのメゾンの一つとなった。1901年にはバイアス・カットで有名なマドレーヌ・ヴィオネ(Madeleine Vionnet)が入店している。ロンドンとニューヨークに支店があった。1937年に閉店。
![イヴニング・ドレス キャロ姉妹 1910–1914年頃 コットン製 シルク製 メタル製](https://i0.wp.com/mode21.com/wordpress/wp-content/uploads/a281fd30a02ace568f4eb151b1822922-e1520953763353.jpg?resize=566%2C800&ssl=1)
イヴニング・ドレス (キャロ姉妹、1910–1914年頃、コットン製・シルク製・メタル製) via Callot Soeurs | Evening dress | French | The Met
レース、シフォン、ジョーゼット、オーガンディなどをふんだんに使い、金銀のラメや精巧な刺繍をほどこした優美な作品、とくにイブニング・ドレスに人気が集まった。繊細な手仕事が自慢だった刺繍は、ロココ風、あるいは中国風な花柄が代表的。1920年頃に作成された「夜会用コート」には、袖のカッティングなどに日本の着物からの影響もみられる。
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