ウォルト・ディズニーの飛躍：アニメ映画で世界の頂点を極めるまで

フランスとアメリカのアニメ映画前史

アニメ映画はエジソンのキネトスコープよりも前に作られました。フランス人エミール・レーノです。彼は1877年に後のアニメ映画とほぼ同じ技術で映画を製作しています。初上映は1892年、パリのグレヴァン博物館で行なわれました。
アメリカでは1912年にウィンザー・マッケインという漫画家が「恐竜ガーティ」「蚊のおはなし」などの動物ものを扱ったアニメ映画を作りました。1930年代になると「ポパイ」で有名なマックスとディヴのフライシャー兄弟が有名になっていきます。

ウォルト・ディズニーの飛躍

「蒸気船ウィリー」

とはいえ、アニメ分野ではやはりウォルト・ディズニーの活躍が目立っています。
ウォルトは1921年に「長靴をはいた猫」「ジャックと豆の木」などの童話をアニメ映画化しました。トーキーの時代になってからは「蒸気船ウィリー」（1929年）でミッキー・マウスと相手役ミニー・マウスを登場させました。

蒸気船ウィリーはアニメーション作品としては世界初のトーキー作品として有名です。また、この作品がミッキーマウスとミニーマウスのデビュー作として、公開日の11月18日はミッキーとミニーの誕生日とされています。実際には、本作の前に作られた「飛行機凶」と「ギャロッピン・ガウチョ」に出演していることから、本作は出演三作目ということになりますが、公開されたのは本作が一番最初であることからデビュー作となったと言われています。（Amazonの本作の説明）

「森の朝」

また「シリー・シンフォニー」のシリーズではファンタスティックな効果を出し、その1編「森の朝」（1933年）をテクニカラーで作りました。時代を先駆けるアニメづくりで大成功を収めたといえます。

「白雪姫」

これら短編シリーズから長編カラーのアニメ映画に乗り出したディズニーは「白雪姫」を1937年に完成させます。最初の構想から4年間を費やしたといわれます。この映画が記録的な興行成績を収めました。主題歌や作画などに出した製作費がバカにならなない盛大な映画でしたが、アニメ映画史上、エポックメイキングな作品です。

超有名キャラクターの連発

その後、1939年から1961年までに製作した映画には「ピノキオ」「ファンタジア」「ダンボ」「バンビ」「シンデレラ姫」「不思議の国のアリス」「ロビンフッド」「ピーター・パン」「わんわん物語」「101匹のわんちゃん大行進」などがあります。
1966年にウォルトは死去し、ディズニー映画社は「ジャングル・ブック」を翌年に製作しました。この頃には既に世界のアニメの頂点に立っていました。

昆明市博物館で出会ったディズニー

2019年はミッキーマウス誕生90周年

2019年はミッキーマウスが誕生して90周年を迎えます。
ファッション業界ではコラボ商品の販売があちこちで催され、旅行会社はクルーズを企画したりと、世界中でディズニー・ワールドが賑やかになっています。
次の写真は偶然撮影した飛行機がミッキー仕様だったものです。2019年6月2日に、大阪市都島区の自宅付近で撮影しました。