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ジャンフランコ・フェレ:細かく計算された造形性

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ジャンフランコ・フェレ(Gianfranco Ferre)は、1944年にイタリアのレニャーナに生まれたファッション・デザイナーです。ジャンニ・ヴェルサーチジョルジオ・アルマーニとともに1980年代ミラノの3Gと呼ばれました。
1969年、ミラノ工科大学建築学科卒業。卒業後は、インテリア・メーカーのデザイナーとして勤めました。

ジャンフランコ・フェレ Gianfranco Ferre

ジャンフランコ・フェレ Gianfranco Ferre via Gianfranco Ferre – Fashion Designer | Designers | The FMD

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ファッション業界へ

ジャンフランコ・フェレは、ミラノ・ファッション界で有名な友人、ウォルター・アルビーニのアクセサリー・デザインを手がけたことからファッション界へ転身。
1973年にイタリア企業から派遣され、技術開発・指導のためインドに滞在。ここで、アクセサリー、スポーツウェア、既製服などのデザインを手がけました。

独立

帰国後、1978年に自社を設立し「ジャンフランコ・フェレ」でミラノ・コレクションに初参加。
ミラノの3Gといわれた1980年代、エグゼクティブ・ウーマンに象徴される、知的でリッチで活動的という当時の女性の理想像を実現するものとして、世界中の女性たちのステイタス・ブランドとなりました。

多角化のかたわらディオール社へ

1982年に紳士服をスタート。同年、婦人服では、ミラノ・コレクションでその年に活躍したデザイナーに贈られる「ロッキオ・ドーロ」(金の目賞)を受賞。
1984年に香水を発売。
1986年にローマ・オート・クチュールに参加。

ディオールへ

1989年にはクリスチャン・ディオールのデザイナー(アーティスティック・ディレクター)に就任。
イタリア人デザイナーがフランスの代表的なブランド、ディオールを継承することには賛否両論があったそうです。しかし、就任直後に20%の増益をディオール社にもたらし、反発する人々を納得させました。
ディオール赴任時にデ・ドール賞を受賞。以後、1996年まで構築的な服作りでディオールの看板を背負いました(以後、ディオールのデザイナーはジョン・ガリアーノ)。

多角化の激化

1990年代、ブランド「ジャンフランコ・フェレ」は、より広い購買層をターゲットに、ディフュージョン・ラインを次々に発表。
1988年の男女のディフュージョン・ライン「ストゥーディオ000.1・バイ・フェレ」(1997年以後、ジャンフランコ・フェレ・ストゥーディオに改称)をはじめ、1990年にはジーンズ・ライン、1996年には、若い世代を対象にした「ジーエッフェ・エッフェ」をスタート。
1997年、日本のスポーツウェア・メーカー、ミズノ(美津濃)と提携し、初めてスポーツ・ライン「ジャンフランコ・フェレ・ゴルフ」を開始しました。

創業20周年

1998年に設立20周年を記念して「ジャンフランコ・フェレ」の本社がミラノ、ポンタッツイオ通りに完成。地下2階、地上3階、7000平方メートル超の広さで、アール・ヌーボー様式の建物を改装したもの。
2005年にイギリスのロンドンにあるヴィクトリア・アンド・アルバート・ミュージアム(Victoria and Albert Museum; V&A)でフェレは英国初のファッション・ショーを行ないました。当時の様子が次のリンクから分かります(Fashion in Motion: Gianfranco Ferré – Victoria and Albert Museum)。
フェレはトレード・マークの白シャツを再構成し、選び出された衣装が旅行への情熱と世界各地の文化に触発され、フェレのファッション感覚は1974年に初めて行なったコレクション(ファッション・ショー)を手掛けた時に確立されていました。
1978年に彼が自社を設立し、1989年から1996年までクリスチャン・ディオールの美術ディレクターになったことやディオールのオートクチュールと女性プレタ・ポルテのコレクションをデザインしたことが布石となって、その後、フェレは再び自社のデザインに没頭していきました。
それがV&Aでの展示会へとつながりました。

作風

作風はモダン・デザインとミラノの伝統産業との結合といわれるように、重厚かつ活動的でエレガンスなものが中心。
美しい色づかいとシャープで構築的な形式は、緻密かつ大胆な発想にもとづき、細かく計算された造形性が、建築家としての風貌をみせています。建築とファッション・デザインに違いを感じないというフェレが尊敬するのは20世紀の西欧建築を代表するF.R.ライトとギュスターヴ・エッフェルという2人の建築家。
ロッキオ・ドーロ賞(5回)、デ・ドール賞、受賞。

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いろんなファッション歴史の本を読んで何も学べなかった残念なファッション歴史家。パンチのあるファッションの世界史をまとめようと思いながら早20年。2018年問題で仕事が激減したいま、どなたでもモチベーションや頑張るきっかけをください。

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