この秋の新しいニット・ファッション : 『婦人画報』1972年9月号
レナウンは1960年代・1970年代に日本のファッション業界をリードし、1990年代までアパレル・メーカーとして世界規模の売上高を誇ったともいわれます。
レナウンというと私は「レナウンの唄」を直ぐに思い出します。しょっちゅうテレビのコマーシャルで流れていました。
このページでは「Renown Fashion」シリーズから「この秋の新しいニット・ファッション」をご紹介します。
出典は次のとおりです。「婦人画報」1972年9月号、通算827号。
- カメラ:立木義浩
- ヘア:仲谷利明(シバヤマ)
- 靴:コルドニエ品田 かねまつ
セーター+パンツ
リード文
この写真の商品説明は次のとおりです。
この秋もまた袖のバリエーションに楽しいものがたくさんあります。白のタートルドルマンは4500円、サイズ9、色は他に4色。ブルースクエアードルマンは4300円、サイズ9、色は他に4色。
出典「婦人画報」1972年9月号、108頁
リード文批評
タートルドルマンはタートルネックのドルマン・スリーブの服のこと。ブルースクエアードルマンは青色地で衿元がスクエア(四角)のドルマン・スリーブの服のこと。ドルマンという袖は「ドルマン・スリーブ」をご参照ください。
1970年頃ってドルマン・スリーブやケープ・スリーブは今よりも着る人が多かった気がします。ゆとりがあったんですね。
作品の感想
配色が大胆で単純。当時の裾の広がるパンツはついヒッピーを想像してしまって貧相だと決めつけがち。でも厚底のハイヒール・シューズもせいもあって脚が細長く見えて、それでいて暖かそう。セーターがドルマン・スリーブでゆったりしているので、パンツが引き締まって見えます。また、パンツと靴の色を合わせているのも格好いいですね。
ボディウェア+ニーハイソックス
リード文
この写真の商品説明は次のとおりです。
ボディにぴっちりフィットするボディウェアはシルエットを美しく見せどんな動作でもOK。紺に赤のクルーストライプは2900円。サイズ9、タートル切替のは3300円。サイズ9、色は他に2色。
出典「婦人画報」1972年9月号、109頁
作品の感想
ボディウェアが身体にかなりフィットしています。ソックスとセットに思わせるためかパンツを着けずにポーズを取っているので、そこそこ寒そうです。右の作品はパッとしませんが、左の作品はスクエアが3カ所あって大胆な配色とマッチしてコントラストが強く効いています。
ボディーウェア+ミニスカート+ストッキング
リード文
この写真の商品説明は次のとおりです。
ボディウェアにミニスカートをつけた軽快なスタイル。グリーンのドルマンスリーブのボディウェアは2800円。サイズ9、色は他に3色。クルーストライプのは3200円。サイズ9、色は他に2色。スカートは2900円。
出典「婦人画報」1972年9月号、110頁
作品の感想
軽快なスタイルですがハイヒール・シューズが運動性を損ねています。ボディウェアとミニスカートとストッキングの色を統一しているので大胆な印象。やはり当時はドルマンスリーブが流行っていたかと再認します。
チュニック+パンツ
リード文
この写真の商品説明は次のとおりです。
イエロークルーのプルオーバーは3300円、サイズ9、色は他に4色。スカートは2600円、サイズ9、11.色は他に7色。スクエアーチュニックは3800円、サイズ9、色は他に5色。パンタロンは4300円、サイズ9.
出典「婦人画報」1972年9月号、111頁
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