ロマンモード ラメのブラウスをそえたよそゆき:中嶋弘子
ここに紹介する4点の画像とリード文は「婦人画報」1967年12月号24頁~27頁に特集された「ロマンモード:ラメのブラウスをそえたよそゆき」です。特集を提供する会社は吉忠(京都・東京・福岡)。ブランド名は「TROCO ROMAN」。
この特集で1960年代のキーワードを示すのはラメとジャージー。
- デザイン:中嶋弘子
- カメラ:秋山庄太郎
特集リード文1
およばれや訪問の多い季節に気軽にお召になれるアンサンブルをつくりました。暖房のきいた部屋の中では、上位をぬいで、ラメ入りのブラウスだけでも充分な装いです。
出典「婦人画報」1967年12月号24頁
特集リード文2
<おしゃれのすべてをおとどけします> ジャージーは軽くてやわらかく、伸縮性のよさで、ふだん着として親しまれてきましたが、ロマンの新しいジャージーは色も編み方も、さらに一段と工夫されて外出着やパーティーの装いとしてもひきたつ生地がたくさんできあがりました。ロマンジャージーは、その美しさとともに、暖かい着心地のよさでも、コート下の服として広範囲にお召になれます。
出典「婦人画報」1967年12月号27頁
特集リード文批評
ジャージー素材の服をフォーマルウェアに使う特集です。ジャージーといえばスポーツウェアのように機能性を重視したもので、フォーマルウェアには合わないと思われがちですが、現在ではジャケットやスーツにも使われています。このような「ジャージー化」(ニット化)する服の歴史は1960年代にははっきりと見て取れます。
黄色のアンサンブル
リード文
立体的に編まれたジャージーを、ループでボタンどめにしただけの、プレーンな衿なしの上衣にし、光沢の美しい珊瑚色のブラウスは、高いロールカラーの下にギャザーをよせて華やかにしました。若い方のお茶会などにおすすめします。
出典「婦人画報」1967年12月号24頁
リード文批評
ロールカラー(タートルネック)下のギャザーは珍しいですね。若い女性向け。
銀色のアンサンブル
リード文
銀ラメ入りのジャージーの濃淡を使ったしゃれた装いです。上衣の衿と袖口は、ブラウスと共布を使い、黒のブレードでひきしめました。ブラウスは衿もとに切替を入れて、落ちついた配色に若さを出しました。奥さま方のパーティー着に。
出典「婦人画報」1967年12月号25頁
リード文批評
主婦向けのアンサンブル。銀ラメがカッコいいです。ラメは銀に限ります。衿からウエストにかけてT字のデザインが可愛いです。
絣糸のアンサンブル
リード文
美しい配色の絣糸のジャージーに、ラメのブラウスは、ロールカラーの袖なしです。上衣の衿に、ブラウス地を格子柄にピンタックした、奥さま方のお集まりや訪問用にふさわしいものです。
出典「婦人画報」1967年12月号26頁
リード文批評
主婦向けのアンサンブル。薄いグリーンが映えますね。低めのロールカラーとブラウス地が控えめで、スッキリした雰囲気になっています。
波型模様のアンサンブル
リード文
模様を銀ラメで縁取ったジャージーです。丸みのあるテーラードカラーをステッチでひきしめ、ブラウスは衿もとにピンタックで変化をつけた、若い方の外出着にふさわしい装いです。
出典「婦人画報」1967年12月号26頁
リード文批評
若い女性向けのアンサンブル。この柄は縦に取っているので可愛いです。横に取っているとくどいところです。ギザギザの波型は衿元の丸みで鎮まる感じがします。
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